2週間カレーを食べつづけた
俺が好まないことのひとつに毎日同じものばかり食べるということがあるのだが、カレーを食べつづけることをした。
野菜を腐らせたという罪をつぐなう
一人なので一度に野菜をたくさん消費できず、たまねぎを半分だけ使って残りをラップして置いておくようなことをしていたんだが、最近暖かくなってきたせいで、冬場と同じように思っていたら速攻茶色くじゅくじゅくになって腐ってしまった。そのほかにも、にんじんは腐りにくいから大丈夫と2週間ぐらい放っておいたらやはりはっぱの付け根のところにカビが生えまくって戦慄した*1。俺は毎日同じものを食べるのはいやだが、いやだからと次々に別のものを買ってくるのでこのような悲劇を生んでしまった。食べ物を粗末にするというのは許されがたい犯罪行為なので、罪悪感で力を失って敗北してしまう。そこで自戒の意味もこめて、買ってきた野菜を一度に大量に消費できるカレーを毎日喰い、食べ物への感謝と尊敬の気持ちを取り戻すことにしたのだった。だが、なんかゴールデンウィーク中から鬱の諸症状で外に出たり料理したりする気が全く起きず、カレーなら飯さえ炊けば喰えるのでめんどくないという気持ちもちょっとあったので駄目だ。
たまねぎとにんじんの量のバランスはおかしい
普通に野菜を一袋ずつ買って来ると、たまねぎ４個にんじん３本という感じなんだが、明らかににんじんが多すぎて泥臭いカレーになってしまう。たまねぎ2個にんじん1本とかでいいんだが、そうなると2度作ったときに1本にんじんが余るのでまたたまねぎを買ってきてしまい、今度はたまねぎがあまるのでまたにんじんを買い…という感じで無限ループし、人類はいつまでたってもカレーからぬけだすことはできなくなる。
そんなこんなで２週間たっていたのだが、たまねぎにんじんのほかは牛肉だけじゃなくて豚のスペアリブとかえびとかいろいろ試したりしていた。
スペアリブカレー
スペアリブはどう調理していいかわからないし、オーブンも無いので敬遠していたが、ちょうど３割引きで売っていて、パックのラップに張ってあるシールに調理方法が書いてあったので買ってみた。とんこつスープも出そうな感じがするし。
ブーケガルニで下茹でしたあとフライパンで焼き目をつけてからオーブンで焼いたらOKとか書いてあったので、カレー鍋で煮込む前に下茹でと焼き目はやったんだが、実際煮込んでみるとカレーがケモノくさくなってしまった。軍人がサバイバルで蛇やかえるを食べるときでもカレー粉はやさしく臭みを消去してくれると聞いていたので、スペアリブなんか全然余裕だろうと思っていたのに不思議。とてもくさい。セロリを切らしていたのが失策だったのかも。
カレーにはセロリとトマトが必須
トマトとセロリは絶対に欠かすことができない。後日スペアリブを入れたカレーにセロリを足して煮込み直したらケモノ臭さが消え、さわやかな感じになった。トマトは酸味を稼いでくれる。これらが無ければふた味足りない、たとえるなら宮城とミッチーがいない湘北のバスケのようにワンパターンで味気ないカレーになってしまう。ただしトマトはホールトマトの缶詰でいいが、セロリは生なので、水にいけたりしていないとすぐにしおれて腐ってしまう。罪を償うどころか新たな罪を犯してしまうので大変だ。とにかくセロリの萎れっぷり*2は半端なく涙を誘う。日にあてていないとすぐに真っ白になってしまうし。そんなセロリさんの「生き物です」と主張をしてくるところも大好きで、セロリを活けるためにでっかい花瓶を買おうとしたぐらいだ。重いからやめたけど。
カレールーを入れる直前の鍋の図。はっぱまみれ。
鍋にいれるときにんじんを一番下にし、次に肉、セロリの茎、他の煮る野菜、いためたたまねぎ、セロリのはっぱ。の順番で入れていくのでこのような状態になる。野菜に対して水は少なければ少ないほど美味い。なので大量の野菜と500mlの水で鍋が満タンになるぐらいがちょうどいいです。カレールーはジャワカレーの辛口が好き。横長い1000ml用のルーを買って半分だけ入れる。
えびピラフ
えびは煮込むと乾ききったようなスカスカな食感になって残念。食べる直前にソテーして乗せるのがベストか。カレーのほうで煮込まず、えびピラフにしてカレーをかけたらおいしく食べられた。
なんか薄汚くて美味そうじゃあないが、奥にスペアリブが見えます。
ピラフの作り方は以下参照。生クリームは無くてもおｋ。レシピどおりだとしっかり味がついているのでカレーかけるよりはそのまま食ったりオムライスとかにしたほうがいいかもね。
マッシュルーム
えびピラフ用のマッシュルームの残りも薄切りにしてすべてカレーに投入したんだが、異様なほど泡が発生して恐怖した。いつか水炊きのときにまいたけを下ゆでせずに煮たらだしが真っ黒になったことがあったが、あれと似た現象なのだろうか。こいつらなんなんだ。きのこ類は下茹で必須だというのか。幸いすくいやすい泡だったので丁寧に取り除いたらまいたけのように苦くてまずいということにはならなかった。とにかくきのこ類は危険なので調理前に取り扱い説明書を熟読する必要がある。しいたけなんて実は宇宙人だという噂さえ囁かれるほどだし。
たまねぎごはん
ちょうどクックパッドのたまねぎごはんがはてブされていて、作ってカレーかけて喰ったりもしていた。作り方は以下参照。
新たまねぎ御飯♥.....急げ～‼旬限定 by food town 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが306万品
うっすらコンソメ味でうまい！だがカレーかけちゃったらたまねぎはご飯に入ってたのかカレーに入ってたのかよくわからなくなる。カレーより普通に肉焼いたのとかをおかずにくったほうがたまねぎごはんが生きるかもね。
麻婆茄子・麻婆豆腐
さすがにカレーだけで2週間は飽きてしまって、途中で麻婆茄子を食べたりしていた。多めに作った麻婆茄子の残りをカレーに混ぜたり、チーズおろしでけずってパスタにかけて使うパルミジャーノレッジャーノの最後少しのかたまりをそのまま放り込んだりしていたので最後のほうは混沌とした闇鍋カレーになっていた。チーズは熱したら溶けると思っていたが、とけなかったらしく肉だと思って口に入れたら腐ったような味がするのでびっくりした。
麻婆豆腐は最強の食べ物なので、カレーと同時に食べたりすることも余裕で可能。やはり残った麻婆豆腐はカレーに混ぜられてマーボーカレーになった。
これは今回の写真じゃなくて、４月ごろにひき肉の代わりに納豆で麻婆豆腐をつくる！という記事をみてオモシロそうで作ってみた時の写真。
納豆をいためるときは鍋がべとべとになって大丈夫なのかこれと思ったけど、スープ入れて豆腐と煮込み始める段ではもう普通のマーボーと同じになったし、実際食ってみて美味かった。下手な肉より納豆のほうが美味いからな。
まとめ
別にカレーを何週間食べようが食べ物を粗末にしたことが償われたりはしなかったし、秘伝のタレのように前のカレーの残りの上から新しいカレーを継ぎ足していたので、なべ底が焦げて真っ黒に炭化していた。しかもそういうことをしていると上司に言ったら、「カレーも冷蔵庫に入れないと細菌が繁殖するから不潔だッ！このウイルスカレー野郎ッ！パンデミックカレー野郎がッ！」と、罵倒されてショックだったし、二度と2週間も連続でカレーを食べようとは思わない。
