EURO2008 グループリーグ総括
グループリーグ全18試合中、90分観たのは以下7試合。
スイス×チェコ
チェコ×ポルトガル
クロアチア×ドイツ
フランス×オランダ
イタリア×ルーマニア
スペイン×スウェーデン
フランス×イタリア
せっかく見たので各国の雑感を書いた。長くなったので分割しようかと思ったが見てない国は短いのでまあいいか。国によってコメントの温度差が全然違うのは気にしない方向で。そしてグループDがひどいのは疲れたからではなく仕様です。
やっぱひどい長さだったので続きを読むを初めて使ってみた。
Group A
スイス
チェコ戦のフライの負傷が痛すぎ。開幕戦うきうき気分で観ていたのでいきなりあんな悲しい試合になるとは思ってなかった。グリゲラのタックルもそんな強烈なものではなかったように見えたので泣きながらピッチを去っていったのにはびっくりした。ゴン中山や中村俊輔がW杯初戦であんなことになったらショックで寝込むだろJK。フライはそういう存在なんだろうと思うし、チームもチェコよりいいサッカーをしていたと思うので敗退は非常に残念。
チェコ
応援していたチームなので敗退は残念。
見るからに攻撃力が足りず、特に左サイドからの攻めが全然無かった。プラシルとヤンクロフスキがいるのに。やっぱロシツキやネドヴェドが高い位置で溜めたりさばいたりという仕事をしてくれてこそサイドが高い位置を保てるってことなんでしょうか。
逆に輝いていたのが右サイドのシオンコ。段違いの運動量でサイドをえぐり、1TOPを補佐し、クロスに飛び込んだり守備に走ったりと獅子奮迅。動くだけじゃなくてちゃんとうまい。今回のチームはシオンコの頑張り以外は平凡な出来だったと思う。
最も印象に残った例では、１点ビハインドのポルトガル戦後半、チェコの攻撃が防がれてクリアされたシーンがあって、ポルトガルディフェンスは当然すばやくラインを上げて立て直すので、チェコの選手はオフサイドのゾーンに取り残される形になる。そのときシオンコだけがダッシュでオンサイドに戻った。
すると直後、セカンドボールをチェコが取り返す。準備ができているシオンコはすぐ反転してエリアに飛び込みクロスを受けた。惜しくもポルトガルディフェンスが反応して潰されたが、いかにシオンコが常に気を張って献身的にプレイしているかがわかる。このシーンにはすごく感動して観てるこっちまで試合に集中させられた。本当に同点に追いついてほしかった。
シオンコは３１歳ということで、代表で見られるのは残れたとしても南アフリカが最後になるかと思う。せめてあと２歳若かったらなぁ。こんな選手が今までベンチだったなんてポボルスキやスミチェルの壁はそれだけ厚かったのか。
上に書いたシーンで残っていた３人のチェコの選手のうちダッシュで戻ったのはシオンコだけだった。もちろんこういう場面ではFWの選手はあまり走って戻ったりしないけど、ボールが来ると思って動くってのはそういうことだと思うし、実際動きがいいから出し手もいいパスを通せる。こういう選手が多いチームに勝ち上がってほしいと思うよ。
Group B
ドイツ
攻撃に転じたラームはいいなぁ。クロアチアの面々と比べても足元びっくりするほど上手いからすごい。シュバインシュタイガーも後半スルナとチョルルカがゼェゼェいってたとはいえラームと組んで恐怖の攻撃を見せた。
ヤンゼンが火だるまになっていたけど彼も攻撃時は突破力とクロスがあっていい感じだった。逆サイドのフリッツとラームのほうが押し込まれてた。裏を突かれたときにポドルスキもバラックもフォローできないのが痛いんだと思う。まあそれを何とかするのがドイツレベルの代表選手か。クロアチア戦だとチョルルカにブチ抜かれたのはさすがにいただけないが、失点シーンはスルナに上手くやられてしまった。
サイドより中盤とFWがいただけない感じがしたけどな。ゴメスとクローゼが走らないのでプレスが始まらない印象。テクニシャンが中盤に一枚多いクロアチアに好き勝手やられてたのはFWが逃げ場をふさいでなかったからだと思う。
攻撃面でもバラックとフリンクスが前を向けないとさっぱり、ゴメスとクローゼもさっぱり。ポドルスキはキレキレなのにトップに上げないのか。かわりに左ハーフに守備力があるヒッツルシュペルガーが入るんなら左サイドバックはヤンゼンでもいいじゃない。と思ってたら追い討ちをかけるようにフリンクスが肋骨骨折。本当に人間はみんな怪我なんかしないぐらい丈夫だったらいいのに。
クロアチア
クラニツァールめっちゃ成長したな。ドイツ戦では組み立てに参加してたびたびサイドチェンジを敢行し、ゴール前に飛び込み、バラックを追い掛け回してた。信じられません。2006年のW杯のときはどこにいたのかもわからなかったのに！
ドイツ戦のプレスはすごかった。トップのオリッチを筆頭に一人足りとも前を向かせない勢いのプレスは圧巻。ルーズボールになっても全員がスライディングしてでも競る。高い位置でマイボールになるので攻撃に弾みもつくし。
もちろん奴らも人類なのでそんなペースのプレスが90分持つわけも無く後半は押し込まれるが、べた引きじゃなくてカウンター可能な選手を投入して相手を脅かすビリッチの采配も良い。そして90分走りづめでもカウンターを演出できるモドリッチは間違いなく本物。
これまでのゲームはすべて1点差での勝利で、派手に勝ってる他グループの1位通過チームより総合的に劣っているのかも知れないが、最後ケツは割らないっていう気合を感じる。チェコを最後3分でズタズタにしたルートコが不気味すぎるが、気合がみなぎってる限りこの代表はやってくれると思う。めっちゃ期待してます。がんばれ！！
グループB まとめ
クロアチアすてき！優勝目指してがんばれ！
Group C
オランダ
強すぎるだろJK。なんなのあのさえない前評判は。といってもフランス戦見る限りでは2-1の試合って感じでけしてフランスにチャンスがなかったわけではなかった。それを4-1にしてしまうのがスナイデルでありロッベンなんだけど。
ヒディンクロシアがこのチームのどこを咎めるのか見物。ファンブロンクホルストが左サイドバックならそこから行くと予想。
フランス
オランダ戦、リベリーが自陣内からドリブルでボールを運ぼうとしてはつぶされていたが、あんな低い位置からトップ下の選手がドリブルで運ばないといけないってのはすでに異常じゃないか。リベリーが下がって受けている時点で前にはアンリ・ゴヴ・マルダしかいないわけだが、オランダの４バックがべったりついていたからといって楔の一本も入らないものなのか。前三人の動きが悪いのかオランダの中盤を含めた守備にパスコースを上手く消されて出しどころが無かったのか画面外なのでよくわからなかった。が、逆にオランダはファンブロンクホルストから一発でカイトにロングボールが通って先制点に繋がるコーナーを得ていたのが印象的だった。
前半の中ごろから右サイドバックのサニョルが高い位置に張るようになってからフランスにもチャンスが増えてきた。ってことはやはり出しどころが足りてなかったんだろう。アンリやゴブが裏を取ると左サイドバックもあがってきて一応の形にはなっていた。それでもトゥラランとマケレレがどちらも攻撃参加しないので厚みが無い。セカンドボールが拾えない結果、攻撃は単発になり、カウンターのリスクだけが高くなるっていう。
イタリア戦は…星の位置が悪かったのでしょう。
とにかく尊敬するピクシーがめっちゃ推してたのはリップサービスだったんじゃあないかってぐらい最悪だった。リベリー１人が我武者羅にやってるだけじゃグループCのレベルで戦うのは無理だったと思う。守備にリスクを取ってでも中盤の下がり目にナスリとかがいたら良かったのかも。ていうかナスリ見たかったし。リベリーに鶴鶴鶴鶴。
イタリア
特に書きたいと思うことがない。ピルロからトニに放り込むんだろう。フランスと違うのはピルロとトニの存在だけだな。FWに簡単にボールが入る。ピルロすげーな。だがフランス戦の糞審判がキムチ券の帳尻あわせにカレー券を無料配布したせいで、チームメイトがおびえて中盤ゆるゆるになってしまい、その時間帯にガッツさんとともども体を張ってしまったので準々決勝は出場停止ですよ。これは困った。ピルロ抜きでドナドーニ監督がスペイン相手にどういう采配を見せるのか期待ですね。
グループC まとめ
氏のグループだったけどふたを開けてみればオランダの引き立て役に過ぎなかった強豪２チームが残念。世代交代が必要ですね。パヌッチ先生がまだがんばってるんだからな。
